スペイン水害、死者155人に 行方不明者も多数

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バレンシア州南西部の町で、道路の瓦礫に対処する緊急サービスの作業員/Oscar Del Pozo/AFP/Getty Images

バレンシア州南西部の町で、道路の瓦礫に対処する緊急サービスの作業員/Oscar Del Pozo/AFP/Getty Images

(CNN) スペインの南部と東部で29日に発生した豪雨による鉄砲水の死者はこれまでに155人になった。最も被害が大きい東部バレンシア州の当局が明らかにした。数十人が依然として行方不明という。

被災地では救急・消防隊員らが身動きが取れなくなっている人々の救助活動を続けており、遺体の回収や瓦礫(がれき)の撤去も進められている。

死者はバレンシア州に集中している。夏の人気の観光地でもある同州は地中海に面しており、人口は500万人超。同国の南部と東部では例年、秋雨が降るが、今回の降雨は前例のない多さとなり、同州では過去28年で最も多い降雨量を観測した。

わずか数時間で1年分に相当する雨が降ったところもある。豪雨で鉄砲水が発生したほか、川の堤防が決壊するなどして多くの村が水浸しになり、幹線道路の通行もできなくなった。

州都バレンシア市では裁判所が臨時の死体安置所となっている。

スペインのEFE通信が市長の話として報じたところによると、同州パイポルタでは40人が死亡した。うち6人は高齢者施設の入居者という。

インフラなどの被害も大きく、同州では鉄道が運休しているほか、学校も休校となった。公共サービスも中断しており、停電や断水が続いているところもある。

今回の死者数は、同国で発生した水害としては過去数十年で最も多くなった。1996年にピレネー山脈で発生した洪水では87人が死亡した。

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