英作家マイケル・ボンド氏死去 「くまのパディントン」

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パディントンのおもちゃとポーズをとるボンド氏=2015年

パディントンのおもちゃとポーズをとるボンド氏=2015年

ロンドン(CNN) 人気児童文学「くまのパディントン」のシリーズなどで知られる英作家のマイケル・ボンド氏が27日、自宅で死去した。91歳だった。

出版社のハーパーコリンズが28日、フェイスブック上で明らかにした。最近になって体調を崩していたという。同社は「児童文学の巨人」とボンド氏をたたえた。

ボンド氏は1926年、英バークシャーで生まれた。第2次世界大戦に従軍した後の45年に執筆活動を開始した。

小さなクマのキャラクターを思いついたのは、ボンド氏が英BBCでカメラマンとして働いていた時だった。このクマは、当時の自宅の近くにあった鉄道駅にちなみ、パディントンと名付けられた。

1958年、ペルーからロンドンにやってきた孤児のクマ、パディントンを主人公とした「くまのパディントン」が出版された。パディントンは駅で「どうぞこのくまのめんどうをみてやってください」という札を下げていたところを発見され、ブラウン家に迎え入れられる。

ボンド氏は、パディントンについて、第2次大戦下ロンドンに避難してきたユダヤ人の子どもたちから部分的に着想を得たと語っている。

ボンド氏は2014年、ガーディアン紙で、「子どもたちはみな、首に名前と住所を書いたラベルを付け、大切な所持品をすべて入れた小さなスーツケースや包みを持っていた。つまりパディントンもある意味、難民だったのだ。そして私は、難民ほど悲しい光景はないと思っている」と語っている。

ハーパーコリンズによれば、ボンド氏は生涯に約200作品を生み出した。パディントンシリーズも最新作が4月に刊行されたばかりだった。実写化映画も第2作が制作中だ。

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