ロシア西部ベルゴロド州が非常事態宣言 ウクライナ軍の越境攻撃で
(CNN) ウクライナ軍がロシアへの越境攻撃を続けるなか、ロシア西部のウクライナ国境沿いに位置するベルゴロド州が14日、非常事態宣言を出した。
ベルゴロド州のグラトコフ知事はSNS「テレグラム」に投稿したビデオメッセージで、「州内の情勢は引き続き極めて厳しく、緊迫している」と指摘した。
同州では、ウクライナ軍が先週、隣接するクルスク州に電撃的な越境攻撃を仕掛けたことを受け、12日から住民の避難が始まっていた。
グラトコフ氏によると、地方当局は連邦当局に対し、全国的な非常事態宣言を要請している。
同氏は、州内の2カ所にウクライナ軍のドローン(無人機)攻撃があったと述べた。死傷者は出なかったが、住宅2棟が被害を受けたという。
一方、ロシア国防省は14日、前夜から朝にかけ、防空システムで「飛行機型」のドローン117機などを迎撃したと発表。その一環として、クルスク州でドローン数十機と戦術ミサイル4発を撃墜したと述べた。
またクルスク、ベルゴロド両州と隣接するボロネジ州のグセフ知事は、ウクライナから飛来したドローン35機あまりを破壊したと発表した。死傷者はいないが、落下した破片で建物や車両、市のインフラが損傷したという。
ウクライナ軍の越境攻撃が始まってから、ロシア側ではすでに何万人もの住民が避難している。
ウクライナのゼレンスキー大統領は13日、クルスク州で74の集落を制圧し、「次の段階」に向けて準備を進めていると述べた。