ウクライナの越境攻撃、数十の村落に拡大 プーチン氏は「敵の駆逐」誓う
(CNN) ロシアのプーチン大統領は12日、自国の領土から「敵を追い出す」と約束した。ウクライナが予想外の越境攻撃を仕掛けて1週間、同国の軍隊がロシア側の数十の村落と広範囲にわたる領土とを制圧している実態が浮かび上がった。
侵攻の規模は同日の会議で一段と明確になった。プーチン氏が開いた会議には国境地域の当局者とロシアの治安、法執行機関のトップらが出席した。
クルスク州のスミルノフ知事代行はプーチン氏に対し、同州の28の集落が現在ウクライナの支配下にあると述べた。同国の軍隊は国境に沿った長さ40キロの地域からロシア側に12キロ前進している状況だという。
一方、ウクライナ軍トップのシルスキー司令官は12日、ロシアの領土約1000平方キロが現在ウクライナの支配下にあると主張した。
プーチン氏は今回の侵入について、「交渉での立場を有利にする」ための試みだと指摘。「だが民間人や民間の施設を無差別に攻撃し、原子力施設にも脅威を及ぼそうとする人々とどのような種類の話し合いが可能だろうか」と疑問を呈した。
CNNは、ウクライナ軍が侵入時に民間人を攻撃したとするプーチン氏の主張を独自に確認できていない。一方のロシアはウクライナとの戦争を通じ、相手国の民間人や民間施設を標的にしているとしてウクライナ政府並びに西側の同盟国、国連などの国際機関から再三にわたり非難されている。