エマ・ワトソンが「本の妖精」に、お勧め作品をパリに隠す
(CNN) 映画『美女と野獣』でプリンセスを演じた女優のエマ・ワトソンさんが、今度は「本の妖精」になった。
ワトソンさんが参加したのは「ブック・フェアリーズ(本の妖精たち)」という団体が行っている読み終わった本や寄付された本を匿名で公共スペースに隠し、他の人に贈るという活動だ。
ワトソンさんが選んだのはマーガレット・アトウッドの小説『侍女の物語』。フランス語の手書きのメモを添えた100冊を、21日と22日の両日、パリのあちこちに隠したとツイッターで公表した。
『侍女の物語』は1985年に書かれた小説で、舞台は社会不安にあえぐ荒廃した未来だ。出生率が急激に低下し、女性は子どもを生む道具として扱われている。女性問題、特に人工妊娠中絶の権利を巡り、この小説は多くの議論や反発を引き起こしてきた。
公式ウェブサイトによれば、ブック・フェアリーズは今年3月に国際女性デーを記念して創設された。ワトソンさんは同団体の「公式ブック・フェアリー」。ブック・フェアリーズはワトソンさんが主催するフェミニスト書籍の読書クラブ「アワ・シェアード・シェルフ」とも協力関係にある。
これまでに100カ国で5000人を超える「妖精」が約5万冊を配ったという。妖精になるのに必要なのは、本数冊とシール、それに知識を分かち合いたいという思いだけだ。