台湾系メーカー、iPhone部品工場の「強制インターン」を否定
香港(CNN) 台湾系の大手電子部品メーカー「富士康(フォックスコン)」の中国工場で、学生らが米アップルのスマートフォン(多機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)」次期モデルの部品製造ラインでのインターンシップ(就業研修)を強要されたとの報道に対し、同社は「学生に限らず労働を強制した事実はない」とする声明を発表した。
アップルは12日のイベントでiPhoneの次期モデルを発表する見通し。中国の英字紙チャイナ・デーリーは先週、中国・江蘇省淮安にある専門学校の学生らが、その部品を製造する富士康の工場でインターンとして働かされていると伝えた。
これを受け、中国の労働団体などが、学生らは選択の余地を与えられず、授業開始前の新入生まで同工場へ強制的に送り込まれていると批判していた。
これに対して富士康は声明で、インターンの受け入れは長年続けているプログラムで、学生の年齢も法的に問題はなく、中止するのも学生の自由だと説明。同社の中国工場を対象とした最近の監査でも、インターンシップへの参加を強制した事実は確認されなかったと強調した。
同社はアップルなど世界の電子機器大手に部品を提供している。2010年に従業員の自殺が相次ぎ、昨年は工場が爆発して死傷者が出たことなどから労働環境の問題点が指摘され、改善に取り組んできた。