787のバッテリー問題、まだ原因分からず 米航空当局
ワシントン(CNN) 米ボーイングの最新鋭機787(ドリームライナー)が相次ぐトラブルで運行を停止している問題は、日米の米航空当局などが調査を続けているが、23日現在、バッテリー発火などの原因はまだ解明できていない。
米連邦航空局(FAA)のフエルタ長官はワシントンで開かれた業界イベントで記者団に対し、「トラブルが起きた原因は分かっていない」と語った。
ラフード米運輸長官は同じイベントで、「まず調査を終わらせる必要がある」「専門家が原因を究明してくれるだろう。調査結果が出れば発表する」とコメント。ボーイングは787の運航再開に向け、問題の解決に全力を注いでいるとの談話を発表した。
この問題では7日に米ボストンの空港に駐機中の日本航空787型機で起きたバッテリーの発火と、16日に全日空の787型機でバッテリーに警報が出て緊急着陸したトラブルについて、FAAや米国家運輸安全委員会(NTSB)、日本の航空当局、ボーイングおよび部品メーカーが調査を進めている。
NTSBは22日にアリゾナ州でメーカー各社とともに、バッテリー系統および関連部品の検査を実施。発火したリチウムイオンバッテリーは、程度の違いはあるものの、8個のセルすべてが熱による損傷を受けていたことが分かった。このうち6個は分解し、電極を露出させて顕微鏡で調べた。