収益1位は独ブンデス、厳しい規制が好成績の鍵 サッカー
ロンドン(CNN) プロサッカーの独ブンデスリーガといえば、欧州チャンピオンズリーグ(CL)の1位、2位をバイエルン・ミュンヘンとボルシア・ドルトムントが分け合うなど、名実ともに欧州トップクラスのリーグだ。好調なのは成績だけではなく、業績面でも世界最高峰とされる英プレミアリーグに迫る勢いを見せている。
監査法人世界大手デロイトの分析によれば、2011~12シーズンの売上高が最も多かったのはプレミアリーグで38億ドル(約3800億円)。だが利益でみると、プレミアリーグが1億5400万ドルにとどまったのに対し、ブンデスリーガが2億4200万ドルと堂々の世界第1位だ。
デロイトのディレクター、ポール・ローンズリー氏はCNNの取材に対し「ブンデスリーガが利益でプレミアリーグを上回った理由は独サッカー界の規制にある」との見方を示す。
ローンズリー氏は「第1にコストへの縛りがある」と指摘。各クラブがどのくらい選手に報酬を出せるかは売上高との比率によって決まるという。
また、ドイツでは外国資本によるクラブの保有などに対して規制がかかっていることから、プレミアリーグのような富豪による多額の出資という状況にはならない。ローンズリー氏によれば、過去5~6年、プレミアリーグでは30億ドルもの資金がクラブに注ぎ込まれ、それが選手年俸の高騰につながったという。
ブンデスリーガでは、売上高に占める報酬の割合は51%にとどまっている。一方、プレミアリーグでは、この数字は75~80%に跳ね上がる。
しかし、来シーズンは欧州サッカー連盟(UEFA)がクラブ経営健全化のための新規制を導入するほか、テレビ放映料も9億2500万ドル増加することから、プレミアリーグでは利益増が見込めそうだ。