米ベライゾン、13兆円で携帯事業を完全子会社化
ロンドン(CNNMoney) 米通信大手ベライゾン・コミュニケーションズは2日、英ボーダフォンが保有する米ベライゾン・ワイヤレスの株式45%を1300億ドル(約12兆9000億円)で取得して、ベライゾン・ワイヤレスを完全子会社化すると発表した。
ベライゾン・ワイヤレスは米国の携帯電話最大手。ボーダフォンは同社株式45%と引き換えに、1200億ドル相当のベライゾン株式と現金、およびベライゾンが保有するイタリアのボーダフォン株式23%を取得する。
買収は2014年1~3月期に完了の見通し。企業間の合併・買収としては最大級の規模となる。ボーダフォンは2000年に史上最大の1800億ドルでドイツのマンネスマンを買収している。
ベライゾンは何年も前からベライゾン・ワイヤレスの完全子会社化に意欲を示しており、ここ数カ月で交渉を本格化させていた。固定電話事業が衰退する中で、成長は携帯電話事業のみに頼っている状況だ。
ベライゾン・ワイヤレスは1億の小売販売網を持ち、最大の4Gネットワークを運用。2012年の売上高は759億ドル(約7兆5400億円)、営業利益率は約29%だった。
欧州での存在感を強めているボーダフォンは、米国市場から撤退することになる。
携帯電話業界は再編が進んでおり、最近ではメトロPCSとTモバイルが合併を完了したほか、7月にはソフトバンクがスプリントを買収している。