テルアビブ便の運航禁止措置を解除 米FAA
ワシントン(CNN) 米連邦航空局(FAA)は23日、同国の航空会社に対して求めていたイスラエルの空の玄関口であるテルアビブのベングリオン国際空港への乗り入れ禁止を解除すると発表した。
FAAは同日夜の声明で、解除は治安状況を分析した結果と述べた。この分析結果の詳細は伝えられていない。連邦航空局は同日午後に出していた別の声明で、米政府の当該部局と協力してイスラエルの治安状況を見極め、イスラエル政府による民間航空への潜在的な脅威を緩和させる措置を見守っているとしていた。
イスラエルは現在、パレスチナ自治区ガザで軍事作戦に踏み切り、イスラム組織ハマスと交戦している。
FAAは22日、同空港近くにロケット弾が着弾したことから乗り入れ禁止を勧告。欧州の主要航空会社もこれにならっていた。ハマスはイスラエルの空港も標的にすると宣言していた。
イスラエル当局は、ベングリオン空港での治安は確保されているとして米航空会社の発着便の停止はテロリストの利益になるだけだと反発。逆にハマスは、対イスラエル闘争での偉大な勝利と宣伝していた。
イスラエルへの乗り入れ禁止については米国内の親イスラエルのグループからも批判を受け、共和党のクルス上院議員はガザでの軍事衝突でイスラエルに停戦の圧力を加えるための手段と主張。ニューヨーク市のブルームバーグ前市長はエルアル・イスラエル航空で同国に乗り込み、CNN記者に「FAAは間違いを犯した」と言い切った。
イスラエル路線を持つ米航空会社は、デルタ、ユナイテッドにUSエアウェイズの3社。今後、運航便再開の時期を検討するとみられる。