英HSBCが新たな再建策 5万人規模の人員削減へ
香港(CNNMoney) 英金融大手HSBCは9日、最大5万人の人員削減を含む新たな経営再建策を発表した。
2017年までに年間50億ドル(約6200億円)の経費削減を目指す。
ブラジルとトルコの事業を売却して2万5000人の人員をカットし、さらに全体で2万2000~2万5000人を削減。社員数を20万8000人前後まで減らす。
HSBCは11~14年にも4万人近い人員削減を断行した。
今後はオンライン・バンキングやセルフサービスの拡大に力を入れ、支店のうち12%を閉鎖する。また事業の一部を低コスト地域に移転し、ソフトウエア開発は75%を中国とインドで行う。
一方でスチュアート・ガリバー最高経営責任者(CEO)は、アジアでの事業を拡大する計画を発表。とりわけ資産運用や保険部門に注力するとの方針を強調した。
発表を受け、香港市場でのHSBCの株価は1%余り上昇した。
HSBCはこのほか、年内に本拠地を英国から移すことを検討している。移転先としては香港が有力視されている。