IMF、米利上げに「待った」 経済見通しを悲観

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IMFのラガルド専務理事。IMFは米国に対し利上げを先送りすべきとの見解を示した

IMFのラガルド専務理事。IMFは米国に対し利上げを先送りすべきとの見解を示した

(CNN) 国際通貨基金(IMF)は5日までに、米国の利上げについて、年内は実施すべきでないとする報告書を発表した。

米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は半月ほど前、米経済に回復の兆しがあるとして年内に利上げが可能になるとの見通しを述べていた。これを受け、専門家の多くは9月の利上げを予想していた。

報告書でIMFが予想する米経済の今年の成長率は2.5%と、昨年とほぼ同じ水準にとどまる。

今年は米経済にとって復活の年になるとの期待は薄れつつある。4月時点でIMFは、今年の米経済成長率を3.1%と予測していた。だが今では、米国には景気回復の足を引っ張る要素が多いと考えている。

報告書は「継続的な成長や雇用創出を下支えする要素は残っている。だがマイナス材料がいくつもあったため、勢いはここ数カ月で弱ってきている」と指摘している。

IMFはFRBに対し、経済指標のなかでも賃金の上昇とパートタイム雇用の減少が確認されるまで利上げを先送りするよう求めている。

今年1~3月期の米経済はマイナス成長だった。これが通年での経済成長に悪影響を及ぼすとIMFはみている。

FRBは過去10年近くにわたり利上げをしていない。IMFの報告書に関するFRB広報のコメントは得られなかった。

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