走りながら充電できる電気自動車用道路、英で実証実験へ
ロンドン(CNNMoney) 英政府は年内に、道路上を走行する電気自動車に無線で充電する新技術の実証実験に着手する。充電のため頻繁に停車しなければならない現状を打開して、二酸化炭素(CO2)の排出量が少ない電気自動車の普及を促す狙い。
ほとんどの電気自動車は、家庭に設置したコンセントを使ったり、路上で駐車したりして充電する必要がある。無線充電装置も登場しているが、それでも充電の時は停車しなければならない。
英政府が提案した無線充電道路は磁気誘導技術を利用する。実験車両には無線技術を搭載し、道路には専用の装置を埋設。路面下のケーブルで電磁場を発生させ、車の受信装置でそれを受信して電力に変換する仕組み。通信システムも導入され、道路が車の接近を検知すると、充電の準備を開始する。
当面の間、一般車が実験用のレーンを走行することはできない。英政府は今後5年で同プロジェクトに5億ポンド(約970億円)を拠出する。英国内の充電ステーションの数も増やし、約32キロごとに設置する計画。
無線充電の技術は韓国の亀尾市で既に実用化され、地下の電源ケーブルから充電できるシャトルバスが運行されている。