自宅で社用メールを遮断する権利、仏政府が法案準備
パリ(CNNMoney) フランス紙パリジャンは20日までに、同国政府が国内の企業社員の帰宅で勤務先絡みの電子メールやスマートフォンとの接続を遮断する権利を認める法案を来月提案する準備を進めていると報じた。
同紙が独自入手した法案草案によると、フランスの経済的な競争力を高め、ビジネス環境の改善を進める一方で、労働者の権利保護にも配慮する広範な労働改革の一環の措置としている。
新法の提案が認められた場合、2017年7月に発効する見通しとなっている。
フランス経済は長年停滞しており、多国籍企業は同国で事業を行う上での様々な規制に否定的な評価を下している。
新たな法案には、同国特有の週35時間労働の改革も盛り込まれ、この規定の運用で企業に例外措置を認めやすくする配慮がなされているという。週35時間の就業規定は2000年に導入されたもので、労働時間を減らすことで企業による新規雇用を促進させる狙いがあった。ただ、この就業規定はこれまで再三修正されてきた。