米AT&T、タイム・ワーナーを買収へ 8.8兆円規模
ニューヨーク(CNNMoney) 米通信大手AT&Tが、CNNなどを傘下に持つ米メディア大手タイム・ワーナーを買収するとの合意が22日、発表された。買収金額は850億ドル(約8兆8000億円)と、メディア業界の買収案件では史上最大級の規模になる。
事情に詳しい関係者によると、22日午後に両社の取締役会が承認した。ただしこの後、規制当局の審査に1年以上かかることもあり得る。
タイム・ワーナーはCNNやTNT、HBOなどのテレビ局や映画会社ワーナー・ブラザーズの親会社。AT&Tは1800年代末に電話会社の先駆けとして創業したのがルーツで、現在は無線通信とインターネット接続のサービスで米国最大級の規模を誇る。
AT&Tは最近、米衛星放送大手「ディレクTV」も買収している。タイム・ワーナーの買収により、コンテンツ事業と通信事業の統合がさらに進むことになる。
AT&Tがタイム・ワーナーに支払う金額は一株当たり107.50ドルと、先週の終値を大幅に上回る。タイム・ワーナーの負債分を含めた買収金額は1090億ドルに上る。
両社の幹部は数カ月前から交渉を続けてきた。買収成立の可能性は20日に報じられた。AT&Tの幹部は、週明けの市場再開までに交渉を終わらせたい意向と伝えられていた。