仏当局、フィアット・クライスラーを捜査 排ガス偽装疑惑で
ロンドン(CNNMoney) 仏検察当局は22日、ディーゼル車の排ガス試験で悪質な不正を行った疑いで自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)への捜査を開始したと明らかにした。
フィアット・クライスラーは「消費者保護(のための法令)に違反した疑い」で捜査を受けていることを認め、捜査に協力する姿勢を示した。ただし、不正については否定している。
「繰り返しになるが、弊社のディーゼル車は当該の排出基準を完全に満たしている」と同社は声明で述べた。
排ガステストの不正疑惑では、仏当局は自動車大手ルノーに対しても捜査を開始。ルノーは不正を強く否定している。また、フォルクスワーゲン・グループも昨年2月以降、仏当局の捜査を受けている。
また、検察は近いうちにプジョー・シトロエン・グループ(PSA)についても、捜査対象にするかどうかの判断を下すという。PSAはコメントを控えた。
フォルクスワーゲンは世界中で最大1100万台のディーゼル車に関して、不正が行われたことを認めている。
この問題で、同社は米環境保護局(EPA)と147億ドル(約1兆6000億円)、米司法省と43億ドル(約4800億円)の支払いでそれぞれ和解した。
先週には独検察もフォルクスワーゲン本社を家宅捜索している。