トランプ大統領、新たな対中関税を発表へ 米紙報道
ワシントン(CNN) トランプ米大統領が中国からの輸入品2000億ドル(約22兆円)分に対し、新たな関税を発表するとの見通しが明らかになった。15日付の米紙ウォールストリート・ジャーナルが、事情に詳しい複数の人物の話として伝えた。
ウォールストリート・ジャーナルによると、税率はトランプ政権が当初検討していたとされる25%より低く、10%前後に設定するとみられる。
CNNが15日、情報筋2人から聞いた話によれば、発表の時期は流動的。同紙は関係者の話として、17~18日に正式発表されるとの見通しを伝えた。
トランプ政権は中国の貿易慣行や知的財産の侵害に対する制裁として、これまでに計500億ドル分の中国製品に25%の関税を課してきた。
米中間では近く、貿易問題をめぐる高官レベルの協議が予定されている。トランプ米政権には、中国が米企業進出の条件として技術移転を強要しているとされる問題などで、中国への圧力を強める狙いがあるという。しかし新たな関税により、両国間の緊張はさらに高まる恐れがある。
トランプ氏は先週、政権幹部らとの会合で、中国への追加関税を進めるよう指示していた。ウォルターズ大統領副報道官は14日の声明で、「大統領は中国の不公正な貿易慣行に対抗措置を取り続けるとの意思を明確にしている」と述べていた。
中国はこれに対し、米国産の肉やコーヒー、家具、自動車部品など計600億ドル分に報復関税を課す構えを示している。