ライアンエアー、従業員6人解雇 床で眠る「やらせ写真」公開で
(CNN) 欧州の格安航空大手ライアンエアーは8日までに、空港施設の床で眠っているように見せかけた写真を撮影、公開したとして従業員6人を解雇した。「雇用者の評判を傷つけ、取り返しのつかない背任行為につながった」ためとしている。
問題の写真にはライアンエアーの客室乗務員6人が、制服や靴を身に着けたまま床に寝そべった状態で写っている。場所はスペイン・マラガの空港内にある一室で、悪天候のためポルトガル行きの便が飛ばなかったことにより、足止めを余儀なくされたという。写真は先月14日にソーシャルメディア上に投稿された。
ところがこの後公開された同じ部屋の監視カメラの映像には、これらの乗務員が写真撮影のために床に横になり、撮影が済むと立ち上がって歩き回る様子がとらえられている。ライアンエアーは今月5日、「契約に反する極めて不適切な行為」があったとして、当該の乗務員を解雇すると明らかにした。
写真が撮影された先月、ポルトガルの労働組合SNPVACは、当時乗務員らが飲食物を手に入れることもできず、床の上で眠ることを余儀なくされていたと主張。声明で「抗議の意思表明として写真を公開したところ、瞬く間に拡散した」と述べた。
ただライアンエアーによれば乗務員らが部屋にいたのはごく短い時間で、その後はVIP用のラウンジに移動したという。また宿泊場所の手配は行ったものの、この日は祝日で「どこのホテルも予約でいっぱいだった」としている。
CNNは監視カメラの映像や乗務員の解雇についてSNPVACにコメントを求めたが、回答は得られていない。
This is a Ryanair 737 crew based in Portugal, stranded in Malaga, Spain a couple of nights ago due to storms. They are sleeping on the floor of the Ryanair crew room. RYR is earning €1.25 billion this year but will not put stranded crews in a hotel for the night. @peterbellew ? pic.twitter.com/lILWZVqqGj
— Jim Atkinson (@Jimbaba) 2018年10月14日