米、ベネズエラの国営石油会社に制裁 マドゥロ政権に圧力
ワシントン(CNN) 米国は28日、ベネズエラ国営石油会社(PDVSA)を制裁対象に指定したと明らかにした。政情不安にゆれるマドゥロ政権にとっては大きな経済的圧力となりそうだ。
ムニューシン米財務長官とボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)がホワイトハウスで記者会見して明らかにした。今回の制裁により、ベネズエラの資産約70億ドル(約7600億円)が凍結される見通しで、ベネズエラが被る損失は今後1年間で110億ドル超となるという。
ムニューシン長官は、PDVSAについて、ベネズエラの当局者や実業家にとって、横領や汚職の手段として使われていたと指摘。今回の制裁が、マドゥロ政権によるこれ以上のベネズエラ資産の流用を食い止めることにつながると述べた。制裁はただちに実行されるという。
トランプ米政権はこれまでも、マドゥロ氏の退陣に向けて圧力を強めていた。トランプ大統領は先週、ベネズエラのフアン・グアイド国会議長を正統な大統領として認める考えを明らかにしていた。