ドイツ銀行、1.8万人の削減と株式事業撤退を発表
ロンドン(CNN Business) ドイツ銀行は7日、経営再建策の一環として、今後3年で計1万8000人の人員を削減し、株式売買の業務から撤退する計画を発表した。
大幅な人員削減により、従業員数は2022年に約7万4000人まで減少するという。地域別の削減人数は未発表だが、北米で雇用されている9300人近い人員も多くが対象になるとみられる。
さらに投資銀行部門を切り離し、740億ユーロ(約9兆円)の不良資産を買い取る受け皿の銀行を設立する。
ゼービング最高経営責任者(CEO)は、ここ数十年で最も抜本的な変革になると述べ、「再出発」を宣言した。
再編計画に関連するコストとして、22年までに計74億ユーロを計上するという。
ドイツ銀行は149年の歴史を持ち、欧州金融の要と位置付けられてきた。1990年代末から欧州内外で投資銀行部門を強化したが、リーマン・ショックで大きな打撃を受けた後、経営難が続いていた。
最近では独コメルツ銀行との合併交渉が決裂し、株価はこの1年で25%近く下落して過去最安値を更新するなど、立て直しへの圧力は高まる一方だった。
5日に投資銀行部門を率いるガース・リッチー氏の退任が発表され、大規模な事業再編が間近に迫っている兆しとして注目が集まっていた。