米原油25%急伸、トランプ氏の減産示唆で サウジは緊急会合要請
ニューヨーク(CNN Business) 2日の米原油市場は、サウジアラビアとロシアの価格競争が一段落する期待が高まったことを受けて25%急伸し、1バレル=25.32ドルで取引を終えた。
トランプ米大統領はこの日、大規模減産の可能性を示唆。サウジも市場の均衡回復に向け、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの間で緊急会合を開くよう要請した。
会合の日程は決まっておらず、減産合意の発表もまだないものの、市場はこの日の展開を大きく好感した。
トランプ氏はツイッターで、サウジとロシアが日量1000万~1500万バレルの減産で合意するだろうと期待感を表明。これを受けて米原油は一時、35%高の27.39ドルを付けた。終値は25%高の1バレル=25.32ドルと、過去最大となった2週間前の上昇率を上回った。
トランプ氏はツイートに先立ち、サウジのムハンマド皇太子と電話で会談していた。
サウジとロシアは3月上旬から激しい価格競争を展開しており、新型コロナウイルスの世界的流行で需要が崩壊状態になる中で、安価な原油を市場に大量供給してきた。原油価格は18年ぶりの安値まで落ち込み、米石油企業やエネルギー株に打撃が広がっていた。