米航空各社、乗客のマスク着用徹底へ 従わなければ搭乗禁止も
(CNN) 米航空業界団体のエアラインズ・フォー・アメリカは15日、乗客に対してより厳格にマスクの着用を求める方針を発表した。着用を拒む乗客は搭乗を禁止する可能性もあるとしている。
米連邦政府は全乗客にマスクの着用を義務付け、シートベルトの着用や機内禁煙と同じような強制措置として徹底させる規則は導入しておらず、代わりに航空業界団体が自ら対策を発表した形だ。
マスク着用をめぐってはユナイテッド航空が15日に独自の対応を発表し、18日からはマスク着用を拒んだ乗客が渡航制限リストに登録される可能性があるとした。
同航空は今後少なくとも60日間の対応として、マスクを着けていない乗客に対してはまず客室乗務員が着用を促し、マスクを持っていなければ客室乗務員が提供する。
それでも着用を拒む乗客に対しては、状況をできるだけエスカレートさせない形で、再度ユナイテッドのポリシーについて説明する。従わない乗客を強制的に降ろすことまでは規定していないものの、乗務員が報告書を提出し、目的地に到着した後にその乗客に対する以後の対応を決定し、保安要員が調査を行う。
アメリカン航空やデルタ航空など他の大手6社もマスク着用を義務付ける新しい方針を打ち出しており、従わない乗客は搭乗を禁止される可能性もある。
ノースカロライナ州シャーロット行きのアメリカン航空便に乗り込む乗客=5月20日、サンディエゴ国際空港/Sandy Huffaker/Getty Images
米運輸省のチャオ長官はマスク着用の義務付けに反対しており、対応は各航空会社に委ねている。
しかしマスクをしない乗客については、客室乗務員や乗客からも不安の声が上がっていた。
エアラインズ・フォー・アメリカによると、チェックイン時に乗客に対してマスク着用規定への同意を求める航空会社もある。ユナイテッド航空は先週からこれを実行している。