ブラジル、新型コロナで800万人近くが失職 就業率5割切る
サンパウロ(CNN) 新型コロナウイルス感染拡大が続く南米ブラジルで、今年3~5月に職を失った人は過去最多の800万人近くに上ることが分かった。
ブラジルの地理統計院(IBGE)が30日に発表した統計によると、3~5月に新たに失業した人は780万人。このうち580万人が零細事業や家内労働などの非公式部門に集中していた。
5月末の時点で、法律上就労が認められる14歳以上の人口に占める就業者の割合は、集計が始まった2012年以来初めて50%を割り、49.5%となった。
コロナ禍で非政府組織(NGO)から支給された食料品を運ぶ住民=4月21日、リオデジャネイロのスラム街/Silvia Izquierdo/AP
雇用者数は8590万人と、昨年の同じ時期より8.3%減少。5月末時点の失業率は12.3%、失業者数は1270万人と、18年3~5月期以来の水準に落ち込んだ。
同国の今年の国内総生産(GDP)について、ブラジル中央銀行は6.4%、国際通貨基金(IMF)は9.1%のマイナス成長になるとの見通しを示す。
同国の新型ウイルス感染者は米国に次いで世界で2番目に多く、連日急激に増加し続けている。