米歌手、猫が死んだのはテスラとマスクCEOのせいと対策訴えるも投稿削除
ニューヨーク(CNN Business) 米女優で歌手のジェイミー・リン・スピアーズさんが、テスラの電気自動車にひかれて複数の猫が死んだと訴え、同社のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)に対策を促した。
スピアーズさんは歌手のブリトニー・スピアーズさんの妹。報道によると、インスタグラムに投稿した動画の中で、テスラの車の音が聞こえなかったために、自分の猫数匹がひかれて死んだと訴えた。テスラ車などの電気自動車は、ガソリン車に比べると走行音が少ない。
投稿の中でスピアーズさんは、「テスラのエンジン音が聞こえなかったので、不幸な出来事が起きた。関係者全員にとって本当に衝撃的で悲劇的だった」と振り返り、マスクCEOに対して「あなたは私に猫数匹の借りがある」と主張。テスラ車に動物が逃げるような騒音を出させることを提案し、そうすれば「(動物たちが)不意を突かれてとても悲惨な終わり方をする」事態は防げると訴えた。この投稿は既に削除されている。
実は米国では2020年9月からこうした措置が義務付けられている。 米高速道路交通安全局(NHTSA)は電気自動車に対し、時速18.6マイル(約30キロ)未満のスピードで走行する際は43デシベル以上の騒音を出すことを義務付けている。43デシベルは食器洗浄機と同程度の騒音。
欧州でも2019年7月の時点で、欧州連合(EU)域内で開発・販売される電気自動車やハイブリッド車の新モデルは全て、音響システムを装備しなければならないと定めている。
報道によると、スピアーズさんはその後インスタグラムに掲載した別の投稿で、自分は猫をひいていないと説明し、テスラを非難すべきではないとコメント。明らかにユーザーのミスが関係しているとも述べた。この投稿も後に削除された。
テスラにもコメントを求めたが返答はなかった。