ファイザー製ワクチン、接種6カ月後も高い効果 進行中の治験で判明
(CNN) 米ファイザーと独ビオンテックは1日、共同開発した新型コロナウイルスワクチンについて、2回目の接種から少なくとも6カ月にわたって高い防御効果が続くことが進行中の第3相臨床試験(治験)で確認されたと明らかにした。
専門家は、防御効果はさらに長く続く可能性が高いと説明。ただ、接種6カ月後も有効なことを示すデータが得られたのは朗報だとしている。
両社によると、同ワクチンは6カ月間、新型コロナ感染症の症状発症に対して91%以上の有効性を発揮した。南アフリカで流行する感染力の高い変異株「B.1.351」に対しては100%有効とみられるという。この変異株を巡っては専門家の間で、変異によりワクチンの防御をすり抜ける能力を獲得したとの懸念が出ていた。
両社の共同声明によると、同ワクチンは米疾病対策センター(CDC)が定義する重症例に対して100%有効、米食品医薬品局(FDA)が定義する重症例に対しては95.3%有効だった。
ファイザーのアルバート・ブーラ会長兼最高経営責任者(CEO)は声明で、「今回のデータは当社のワクチンの高い有効性と安全性を確認するもので、我々はFDAに生物製剤承認申請(BLA)を行う段階に来ている」と述べた。
BLAは完全な承認への申請を意味する。同ワクチンは現時点では緊急使用許可(EUA)が認められているだけで、完全な承認は得ていない。
両社は3月31日、12~15歳の少数の有志を対象とした治験の結果、100%の有効性が示されたと明らかにしていた。