米金融規制機関、ネット証券ロビンフッドに77億円の支払い命令

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米下院金融サービス委員会の公聴会で証言するロビンフッドのテネフCEO/Daniel Acker/Bloomberg/Getty Images

米下院金融サービス委員会の公聴会で証言するロビンフッドのテネフCEO/Daniel Acker/Bloomberg/Getty Images

ニューヨーク(CNN Business) 米金融業界の自主規制機関、金融取引業規制機構(FINRA)は6月30日、顧客の利益を損なったとして、ネット証券のロビンフッドに約7000万ドル(約77億円)の支払いを命じた。FINRAが科した制裁金としては過去最大。

ロビンフッドは「全体的な監督不備」や、「虚偽もしくは誤解を招く情報」の提供により投資家に損害を与えた点が問題視された。

FINRAによる制裁の焦点となったのは、2020年3月に同社のプラットホームで起きた大規模システム障害と、昨年自殺した顧客(20)の遺族が提起した訴訟で核心となっているオプション取引の手続きだ。

この顧客の男性は、取引口座に73万ドル(現在のレートで約8100万円)のマイナス残高が表示されているのを見て、同額の負債を抱えたと思い込み自殺した。この件を受け、ロビンフッドのプラットホームで取引が「ゲーム化」されていることや、同社の顧客サービスの不備に注目が集まっていた。同社経営陣は男性の死に「打ちのめされた」とし、オプション取引をめぐる改善策を講じている。

7000万ドルのうち5700万ドルは罰金で、約1260万ドルは損害を受けた顧客数千人への賠償および金利となる。

ロビンフッドはFINRAの指摘を認めも否定もしていない。

ロビンフッドは声明で、プラットホームの安定性や教育、顧客サポート、法務部門の改善に多額の投資を行っていると説明。「この問題を決着させることができうれしい。今後も引き続き顧客重視の姿勢を取り、金融の民主化に取り組んでいきたい」としている。

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