米国の家計債務、15兆ドル近くに 過去最高の水準
過熱する米国の住宅市場では、住宅購入のための借り入れが高い水準で続く。ニューヨーク連銀ミクロ経済データセンターのジョエル・スカリー氏は「住宅ローンの支払い猶予を受ける借り手が200万人いる。猶予のプログラムが終われば経済的に困窮する状況にある」と指摘する。
このプログラムが始まったとき、支払い猶予の対象者にはさまざまな信用スコアの人がいた。だが、高スコアの借り手は徐々にプログラムから消え、残っているのは経済的に弱い立場の人々となっている。
この段階で新型コロナ対策の保護措置が終了したら何が起きるのかは、経済復興における公共政策の最大の問題点になるとみられている。これまでは連邦プログラムなどでローンの滞納が抑えられ、今年第2四半期は記録的に低い水準だった。
一方、残高が唯一減少した学生ローンは、新型コロナ対策法による支払い猶予のプログラムで、依然として保護されている状況にある。