資金調達を急ぐ中国恒大、傘下の不動産管理会社を売却か
香港(CNN Business) 複数の中国メディアは4日、中国の不動産開発企業ホプソン・デベロップメント(合生創展集団)が、資金繰りに窮する同業の中国恒大集団傘下の不動産管理会社の買収を準備していると報じた。香港株式市場では同日、恒大株の取引が停止された。
中国の金融メディア、財聯は4日、合生創展は株式約51%を取得することで恒大傘下の不動産管理会社の支配権を握る計画だと報道。取引額は400億香港ドル(約5700億円)を超える可能性がある。
中国の環球時報も同日、買収観測について報じ、複数の「メディアの報道」に言及した。
香港株式市場ではこの日、恒大の不動産管理子会社や、合生創展の取引も停止された。恒大の子会社は証券取引所への提出書類で、「当社の株式に好条件の申し出がある可能性」に言及。合生創展も「保留中」の発表に触れ、大規模買収にかかわる内容になる見通しだと述べた。
合生創展はCNN Businessに寄せた別の声明で、「市場のうわさについてはコメントしない」と述べる一方、今後「正式な発表」を行うと改めて表明した。同社は中国本土で最大規模の不動産会社とうたっており、2020年の報告書によると、北京と広州に拠点を持つ。
恒大のコメントは現時点で得られていない。
資金繰りに苦しむ恒大はこのところ、一部事業の買い手を探している。同社は中国最大の債務を抱えており、負債総額は3000億ドルを超える。ここ数週間で2度にわたり社債の利払い期限に間に合わなかった可能性が高く、株価は年初来で80%下落している。