元血液検査ベンチャーCEO、投資家への詐欺で有罪評決 米
ホームズ被告は2003年に19歳でセラノスを起業。すぐにスタンフォード大学を退学して事業に没頭した。10年間は目立った動きがなかったが、その後指から採取した数滴の血液からさまざまな体の状態が正確かつ確実にわかる技術を開発したとうたい、薬局チェーン大手ウォルグリーンとの提携にこぎつけた。
メディア王ルパード・マードック氏やオラクル創業者ラリー・エリソン氏など著名投資家から9億4500万ドルを調達。ピーク時にはセラノスの時価総額は90億ドルに達し、ホームズ被告は億万長者となった。
だが15年に米紙ウォールストリート・ジャーナルが、セラノス独自の血液検査装置を使って検査が行われたのは一部のみで、その正確性には疑問があると報道。同社が第三者の血液検査企業が作った装置に依拠していたとも指摘すると、成功のドミノは崩れ始めた。
16年、セラノスは2年分の血液検査結果を取り消した。18年には証券取引委員会と大がかりな詐欺容疑について和解をしたが、訴えについて認めることも否認することもしなかった。セラノスはその後破たんした。
ホームズ被告は18年に起訴されたが、新型コロナウイルスの流行や被告の出産に伴い裁判の進行が遅れていた。