米消費者物価指数、12月は前年比7.0%増 39年ぶりの上昇率
ニューヨーク(CNN Business) 米労働統計局が12日発表した2021年12月の消費者物価指数(CPI)は季節調整前で前年同月比7.0%増となり、1982年6月以来39年ぶりの上昇率に達した。
これは昨年11月の6.8%増と比べても加速しており、エコノミストの予想を上回る高い伸び率となった。
変動が激しい食品・エネルギー価格を除いたインフレ率は前年同月比5.5%と、年ベースで1991年2月以来の大きな伸びを記録。コアインフレ率が4.9%だった昨年11月を上回るペースとなった。
食品価格は6.3%増、中でも家庭用食品価格は6.5%増となったほか、エネルギー価格も前年同月比29.3%の伸びを示した。
ただ、昨年は物価が高騰したものの、1980年代の歴史的な高水準からはほど遠い。当時のインフレは80年春にピークに達し、季節調整前で14.8%、季節調整後で14.6%を記録している。
前月比でみた12月の物価上昇率は季節調整後で0.5%。これはエコノミストの予想を若干上回る水準だが、11月の前月比0.8%増に比べると減速した。
米連邦準備制度理事会(FRB)は昨秋に景気刺激策の縮小に踏み切り、今年は複数回の利上げを見込んでいる状況であり、物価の過熱に切迫感が高まっている。
FRBのパウエル議長は11日の指名承認公聴会を前に発表した声明で、「特に食品や住宅、輸送のような必需品のコスト上昇に対応するのが難しい人にとって、高インフレが負担になることは承知している」と述べた。