仏シャンパンの出荷量、昨年は最多 コロナ禍の「家飲み」効果
ロンドン(CNN Business) フランスのシャンパン生産者らの業界団体「シャンパーニュ委員会」は22日までに、昨年の販売実績や輸出量が過去最高を記録したと報告した。
新型コロナウイルス禍で多くのバーやレストランが休業などを迫られるなか、「家飲み」需要が増大した結果とみている。
320を数えるシャンパン生産者らが加盟する同委によると、昨年は前年比で38%増となる過去最多の1億8000万本を輸出。世界規模の販売額は55億ユーロでこれも過去最高だった。
全体的な出荷量は32%増の3億2200万本。輸出データの詳細はまだ公表されていないが、2020年の記録では、最多の輸出国は英国と米国だった。
フランス国内でのシャンパンの消費は昨年、新型コロナ禍前の水準に戻ったとし、国内向けの出荷は25%増の約1億4200万本に達した。
声明は「消費者は家内で自らが楽しめる方途を選んだ。社会に漂う陰鬱(いんうつ)な雰囲気を陽気さと分かち合う気持ちで打ち消すことを選んだ」とした。シャンパーニュ委員会の共同会長は、昨年の販売好調などについて20年の困難な環境を体験した後の「歓迎するサプライズだった」と喜んだ。
シャンパンの商標の使用はパリ北東部にある面積3万4300ヘクタールでワイン醸造や製造に当たる1万6200の業者に独占的に認められている。