米ノババックス、ワクチンの緊急使用許可をFDAに申請

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米ノババックスが、米食品医薬品局(FDA)に同社が開発した新型コロナワクチンの緊急使用許可(EUA)を申請した/Andrew Caballero-Reynolds/AFP/Getty Images

米ノババックスが、米食品医薬品局(FDA)に同社が開発した新型コロナワクチンの緊急使用許可(EUA)を申請した/Andrew Caballero-Reynolds/AFP/Getty Images

(CNN) 米メリーランド州に本社を置くバイオ企業ノババックスは31日、米食品医薬品局(FDA)に同社が開発した新型コロナワクチンの緊急使用許可(EUA)を申請したと発表した。

同社によれば、2回の大規模な臨床試験で約90%の有効性と安全性を示す結果が出たことを踏まえ、正式な申請を出した。

エルク社長兼最高経営責任者(CEO)は31日、既存のワクチンに代わる選択肢として、新型コロナ感染症のパンデミック(世界的大流行)との闘いに役立つと強調した。

同社は昨年6月、米国とメキシコで実施した臨床試験の最終段階で、90.4%の有効性を確認したと発表。12月にはFDAへの申請準備を完了したと述べていた。

ノババックスのワクチンは通常の冷蔵庫と同じ2~8度で保管することができ、有効期限は9カ月。エルク氏は昨年11月、CNNとのインタビューで、EUAが取得できれば第1弾の1億回分を出荷する用意があると語っていた。

ワクチンは3週間の間隔を置いて2回接種する。米ファイザーとモデルナが開発したメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンとは異なり、蛾(が)の細胞に新型コロナウイルスの表面を覆うたんぱく質を作らせ、それを基に合成したウイルス様の抗原を接種する。

たんぱく質をベースとした従来型のワクチンとして、mRNAワクチンに抵抗を示す人にも受け入れやすいと考えられている。

エルク氏はインタビューで、米国内での今年のワクチン需要について、「ほかのワクチンの接種をためらってきた多くの人々」への提供が中心になるとの見通しを示した。

ノババックスのワクチンは昨年11月、インドネシアが世界で初めて緊急使用を承認。韓国、オーストラリア、インドがこれに続き、さらに欧州連合(EU)やフィリピンも承認した。

同社は現在、ほかに英国やカナダ、ニュージーランドなど数カ国に承認申請を出している。

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