イーロン・マスク氏のセクハラ疑惑、米メディアが報道
ニューヨーク(CNN Business) 米ネットメディアのビジネス・インサイダーは、起業家のイーロン・マスク氏が2016年にスペースXのビジネスジェット機内で客室乗務員にセクハラをしたという記事を掲載した。
この記事をめぐってマスク氏は20日、テスラ社内に「筋金入りの訴訟部門」を設置するとツイート。その後のツイートで「流血になる」と言い添えた。
インサイダーが伝えたセクハラ疑惑は、被害に遭ったとされる客室乗務員の匿名の友人の証言に基づいている。インサイダーのニコラス・カールソン編集長は22日、この証言は同社の基準に沿うものだったとの判断に基づき、記事の掲載に踏み切ったと説明した。
「非常に強い力を持つ男性がいて、その男性が間違ったことをしたという信頼できる告発がある。それは間違いなく報道する価値がある」(カールソン編集長)
インサイダーによれば、客室乗務員がマスク氏のセクハラ被害に遭ったと訴えたことを受け、スペースXは18年、この客室乗務員に25万ドル(現在のレートで約3200万円)の和解金を支払ったとされる。カールソン編集長によると、マスク氏もスペースXもインサイダーの取材に対し、和解金を支払ったことは否定しなかったものの、その根拠となる訴えについては否定した。
マスク氏はこの記事が掲載されたタイミングについて、自身の政治的発言に関係があるとみているらしい。先のツイートでは、自身に対する政治的攻撃が「今後数カ月で劇的にエスカレートする」だろうと述べ、これまでは米民主党に投票していたが、今後は共和党に投票すると宣言していた。