旅客機の側面に大穴、そのまま14時間飛行 到着後に乗客唖然
(CNN) アラブ首長国連邦(UAE)ドバイを出発したエミレーツ航空の旅客機が、機体の側面に大穴が空いたまま14時間近く飛行を続ける出来事があった。目的地のオーストラリア・ブリスベンに到着して同機を下りた乗客は、機体に穴が空いていたことを知って唖然(あぜん)とした。
トラブルは1日、エミレーツ航空EK430便(エアバスA380型機)で発生。SNSに投稿された画像は、機体に空いた穴の大きさを物語っている。エミレーツ航空によると、飛行中に「技術的故障」でタイヤが破裂したことが原因だった。
同機に搭乗していた乗客のアンドルー・モリスさんは、「最初はものすごく怖かった。客室乗務員は、重大な事態が起きた可能性を察知して、すぐに操縦室と連絡を取っていた」とツイートしている。
しかし客室乗務員はすぐに平常に戻ったという。「その落ち着いた物腰を見て安心した。これが惨事ではないことを彼らは知っていた」とモリスさんは振り返る。
Emirates Airbus A380 (A6-EVK) departed rwy 30L at Dubai (OMDB), VAE on flight #EK430 to Brisbane, Qld, Australia where it landed safely. After landing, a large hole was seen in the left fuselage, allegedly coming from a detached bolt in the nosegear.https://t.co/o1EqBuJ0bA pic.twitter.com/s4p6tIpXDw
— JACDEC (@JacdecNew) July 2, 2022
トラブルがいつ発生し、その状態でどのくらい飛行を続けていたのかは正確には分かっていない。ただ、出発からおよそ45分後にトラブルが発生したとの情報もある。
航空情報サイトのアビエーション・ヘラルドによると、同機はブリスベン空港の管制塔に連絡を取って事前に状況を告げ、着陸に備えて緊急対応を要請していた。
エミレーツ航空はその後発表した声明で、胴体や骨組み、機体の構造に影響はなかったと強調。「22個のタイヤのうち1つが飛行中に破裂し、機体を覆う外装の小さな部分にダメージが生じた」と説明した。
外装は交換を行い、技術者が点検して安全を確認したとしている。