独仏、ガス供給の減少を懸念 ノルドストリーム1が保守点検入り
(CNN) ロシアから欧州に天然ガスを送る主要なパイプライン「ノルドストリーム1」が保守点検作業に入ることを受けて、フランスとドイツの経済相は、ロシアからのガス供給が減少することへの懸念を示した。
ノルドストリーム1は11日から10日間の点検作業に入るが、点検作業は事前にスケジュールが決まっていた。
ドイツのハベック経済相は11日、声明で、パイプラインの停止はロシアの燃料供給から脱却しようとする欧州の決意を試すものであるとし、ロシアの行動によって欧州が分断されることはないと述べた。
フランスのルメール経済相は10日、経済関連の会合に出席した際、「ロシア産ガスの完全な遮断」に備えるために迅速かつ効率的に行動する必要があると警告した。ルメール氏は出席者に対して、創造的になるように促し、他国が6カ月でやることに2年も3年もかけるのはやめるよう呼びかけた。
ルメール氏は、大西洋沖での浮体式天然ガス施設の建設の促進や、新規の原子力発電所の建設が必要との見方を示した。
フランス当局によれば、ロシアはフランスにとって2番目の天然ガス供給国で、2021年にフランスが輸入した天然ガスの17%を供給した。
フランスは隣国のドイツと違い原子力発電に大きく依存しており、20年の発電量の75%を原発が占める。