米ファーストリパブリック銀、再び崖っぷちに

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米サンフランシスコにあるファーストリパブリック銀行の店舗/Justin Sullivan/Getty Images

米サンフランシスコにあるファーストリパブリック銀行の店舗/Justin Sullivan/Getty Images

ニューヨーク(CNN) 米中堅銀行ファーストリパブリック・バンクの先行きは厳しそうだ。

ファーストリパブリック銀の株価は今週、約75%下落。24日発表の1~3月期の決算が期待外れだったことから銀行危機への市場の不安が再燃し、同行株からの資金流出を招いた。

27日には株価が小幅反発し、苦境の同行を救済する「ホワイトナイト」の出現に市場が期待を寄せていることが示唆されたものの、その後事態は悪い方向に転んだ。

政権情報筋は28日、CNNの取材に、ファーストリパブリック銀を救済する新たな計画はないと述べ、政府介入への期待を打ち消した。米連邦預金保険公社(FDIC)の管理下に入る可能性が高いとの報道が相次ぎ、民間セクターの支援がまとまる可能性への楽観的な見方も崩壊。株価は約37%下落した。

ファーストリパブリック銀が経営破綻(はたん)するかどうかは依然として不透明だ。近く破綻する可能性もあるし、存続できる可能性もある。

ただ、資金注入なしでは存続は難しいとみられる。ファーストリパブリック銀はすでに先月、大手銀行団から多額の支援を受けた。当時はシリコンバレーバンクとシグネチャーバンクの相次ぐ破綻で投資家や預金者が地銀から流出し、金融セクターの健全性が疑問視される状況だった。

ファーストリパブリック銀の株価は今年に入り約97%下落している。

雲行きが怪しくなり始めたのは今週。1~3月期に預金残高が41%減り、1045億ドルに減少したと同行が報告したのがきっかけだ。アナリストが予想していた預金残高は1367億ドルだった。

マイケル・ロフラー最高経営責任者(CEO)は記者会見で預金の動きは3月末から安定していると述べ、動揺する株主を安心させようと努めた。大手銀行団から受け取った300億ドルを除き、4月4日時点で保険対象外の預金の倍の手元資金があるとも明らかにした。

だが、それでも投資家の懸念は収まらず、激しい売りが発生。ファーストリパブリック銀の株価は25日に50%下落し、その後も下落が続いた。

他の銀行の決算発表で追加の悪材料がなかったことから投資家の懸念が和らぎ、株価は27日に9%持ち直したものの、その後再び急落した。

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