不正発覚のダイハツ、国内の全工場で生産を停止
香港/東京(CNN) トヨタ自動車の子会社、ダイハツ工業で車両の安全性を確認する試験の不正が発覚し、27日までに国内の全工場が生産を停止した。
停止は大阪府の本社工場を含む4カ所が対象で、少なくとも1月末まで続く見通し。国内生産に携わる従業員約9000人に影響が及ぶ。
ダイハツは先週、第三者委員会による調査の結果として、トヨタのブランドを含む64車種の試験で不正があったと発表。この結果を受け、国内外の全車種の出荷を停止する方針を示していた。
ダイハツでは4月にも、マレーシアやタイで販売するトヨタブランドの車種など8万8000台あまりの衝突試験で不正が発覚。前席ドアの内側に細工をし、側面衝突試験の基準に違反していたことが分かった。
また5月にはハイブリッド車(HV)2車種について、衝突試験のデータに不正があったと発表し、出荷と販売を停止した。
20日に発表された調査結果では、新たに174件の不正が見つかったことが明らかになった。古くは1989年までさかのぼり、2014年から目立って増加していた。
トヨタは先週の声明で、自動車メーカーとしての「根幹を揺るがす」事態との認識を示し、ダイハツ再生に向けた抜本的な改革が必要だと強調した。