ディズニーの内部情報、ロシアのハッカー集団が流出 AIの懸念めぐり
ニューヨーク(CNN) ハッキング活動家を名乗る集団が、米ディズニーの内部で交わされたチャットの内容を流出させたと主張している。その中には非公開プロジェクトに関する情報やコンピューターコード、ログイン情報などが含まれる。
この集団「Nullbulge(ヌルバルジ)」は、ディズニーが使っているコミュニケーションソフトウェアのスラックに侵入し、およそ1.2テラバイトという膨大な量の情報を流出させたと公言。15日にはCNNへの電子メールで、「スラックにアクセスできて、クッキーを持っていた男性」経由でアクセスを確立した」と説明している。同集団はロシアを拠点に活動しているとも主張した。
「このユーザーは我々の存在に気付いて一度は我々を追い出そうとしたが、すぐに我々の2度目の侵入を許した」と同グループは説明している。
CNNはこの主張について独自に検証できていない。
ディズニーは15日に発表した声明で、この問題について調査していることを確認した。さらに同社は、人工知能(AI)のこの時代もアーティストの権利を守り、作品には報酬を支払う意向だと強調している。
一方、ヌルバルジは「ディズニーが我々の標的になったのは、アーティストとの契約の扱い、AIに対するアプローチ、消費者をないがしろにする姿勢のためだった」とした。
AIは全米映画俳優組合や米脚本家組合がストを展開した際の交渉で大きな争点となっていた。脚本家は生成AIを使って脚本が書かれることを懸念、俳優は自分たちがコンピューター生成映像に取って代わられることを恐れている。