タスマニア動物園に謎の侵入者、希少動物など数十匹逃がす
(CNN) オーストラリア南端タスマニア島にあるタスマニア動物園で先週、夜間に何者かが侵入し、おりの扉を開放した。希少な動物など数十匹が逃げ出して行方不明となっており、捜索が続いている。
同動物園のオーナー、ロシェル・ペニーさんによると、犯人は単独またはグループで2日夜に侵入し、約30カ所の獣舎の扉を開放。さらに、オーストラリア政府が絶滅の危機にある生物に指定するオトメインコなど、鳥類数十羽を殺したとみられる。オトメインコは野生に残る生息数が1000羽にも満たないとされ、同動物園が繁殖を試みていたという。
3日朝に出勤したペニーさんの父、リチャード・ウォーレンさんが犯行に気付いた。ペニーさんらは扉をすべてしめ直し、逃げた動物を捜し始めた。この中には、珍しい小型有袋類のフクロネコも含まれている。
ペニーさんによると、逃げ出した動物の中には理由があって保護されていたケースも含まれ、早く見つけなければ死んでしまう恐れがある。「動物には帰るべき場所が分かっている。遠くには行っていないはず」と、ペニーさんは話す。
犯人についての有力な情報はなく、警察も今のところ手がかりをつかんでいないという。