高度3万9000Mからスカイダイブ、マッハ1.24を記録
ダイビング中に一時、体が水平方向に回転する「フラットスピン」が始まった。これが続くと血流が頭部に集中し、危険な状態に陥る。バウムガートナーさんは着地後、「ピンチを実感した時間帯もあった」と振り返った。
記録達成をあきらめてパラシュートのボタンを押すことも考えたが、数秒後に体勢を立て直すことができたという。
仮発表によると、最高時速は目標を超える833.9マイル(約1340キロ)に達した。ジャンプから4分20秒後、高度2000~3000メートルでパラシュートを広げると、管制室で歓声がわき起こった。着地と同時に、さらに大きな歓声が上がった。
管制室からバウムガートナーさんと交信を続けていたのは、1960年に米空軍で高度10万2800フィートからのスカイダイビングという当時の新記録を樹立し、今回バウムガートナーさんの顧問を務めたジョー・キッティンガー氏だ。着地を見届けた同氏は、満面の笑みを浮かべて「完璧だ」「この勇敢な男とともに仕事ができたのは光栄だった」と話した。