気候変動で花粉の量が2倍以上に、今後30年で 米研究
(CNN) 地球温暖化など気候変動による影響で、花粉の飛散量は今後約30年間で2倍以上に増えるとの見通しを、米国の研究者らが示している。
米ラトガース大学のレナード・バイロリー博士らが先週、米アレルギー・ぜんそく・免疫学会(ACAAI)の会合で発表した。
同大学のチームは、アレルギーの原因となる植物が気候変動でどのような影響を受けるかを予測するため、天候パターンや降水量、気温などの条件を調節した実験室での栽培を試みている。
このモデルに基づいて計算したところ、2000年に比べて40年には花粉飛散量が2倍以上に増えるとの結果が出たという。また、アレルギーのシーズンが始まる時期も年々早くなることが分かった。
ニューヨークのアレルギー専門医で同学会フェローのクリフォード・バセット博士も、この研究結果はうなずけるとコメント。「二酸化炭素の濃度が高くなると、アレルギー原因植物の花粉生成は3~4倍まで促進される。そのうえ花粉自体も強力になると考えられる」と話している。