グリーンランドと南極、氷床融解ペースが加速 海面上昇
しかし、氷床の融解がどの程度の割合で海面上昇を引き起こしているのかについては様々な見解があり、国連の気候変動に関する政府間パネルが2007年に出した報告書でも結論は出していなかった。
今回の研究により、氷床の融解に起因する海面の上昇は、19年間の平均で全体の20%を占めていることが判明した。しかし過去数年では約30~40%を占めるようになっているという。
この研究は、欧州連合とNASA、全米科学財団、英国とオランダの研究機関の助成で、47人の研究者が衛星を使った観測結果をさまざまな方法で分析、結果を照合した。
論文執筆を主導した英リーズ大学のアンドルー・シェパード氏は、今回の研究によって氷床が失われつつあることがはっきりしたと指摘。この結論は今後の地球温暖化研究で海面上昇などを計算する際の基準値とすべきものだと説明している。