グリーンランドと南極、氷床融解ペースが加速 海面上昇
(CNN) 地球温暖化の影響で、グリーンランドと南極の大部分を覆う氷床の溶けるペースが速まっていることが、20年間の衛星解析によって確認された。米国や欧州の研究者でつくる国際研究チームが29日に発表した。
それによると、氷床の融解を原因とする世界の海面上昇は1992年から2011年の19年間で約11ミリに達し、この間の海面上昇の20%をもたらしていることが分かった。
南極の東部を覆う氷床は大きくなっているものの、グリーンランドと南極を覆う3つの氷床のうち2つの氷床で19年間に溶けた氷の量にははるかに及ばなかった。
研究に加わった米航空宇宙局(NASA)の研究者は「海面のわずかな上昇でも、インフラの保護に大きな影響が及ぶ地域もある」と警鐘を鳴らす。
世界の海面は年間3ミリずつ上昇していると推定されており、原因として海水の温暖化による熱膨張と、グリーンランドと南極の氷床の融解が挙げられている。