異常気象は「終末の前兆」と捉える米国人、3割超
ワシントン(CNN) 米国を相次いで襲った異常気象は、聖書の黙示録に描かれた「終末」の前兆だと考える米国人が3分の1強を占めることが、米宗教研究団体が実施した意識調査で分かった。
それによると、自然災害や異常気象は世界が終末に差しかかっていることを示す前兆だとする回答は、全体の36%に上った。黙示録の予言通り、世界はいずれ終末を迎えると信じる人も15%いた。
米国は今年、超大型温帯低気圧「サンディ」の直撃で大きな被害が出たほか、中西部から南東部にかけて極度の干ばつに見舞われて各地で山火事が発生。6月にはミネソタなどの州で洪水の被害が広がるなど、自然災害が相次いだ。
キリスト教信者の多くは、世界の終末期には干ばつ、飢餓、暴風雨、洪水、経済危機などが起きると信じている。
一方、63%は異常気象の原因は地球温暖化にあると回答した。ただし、地球温暖化も終末に向けた前兆の1つと考える人もいるという。
宗派によって考え方の違いが大きいことも分かった。白人のプロテスタント主流派は65%、カトリックは60%が、異常気象の原因は地球温暖化にあると答えたのに対し、白人の福音主義派のプロテスタントは65%が終末の前兆とみなしている。
異常気象や災害は今後さらに過酷さを増すと63%が予想し、穏やかになると予想したのは6%のみだった。
調査は米国の成人1018人を対象に、12月5日から9日にかけて電話で実施した。