キーボード上で居眠り、2億ユーロを誤送金 独
ロンドン(CNNMoney) ドイツの銀行で行員がキーボードの上で居眠りしたために誤って大金の送金処理をしてしまい、このミスを見落とした同僚が解雇される羽目になった。
裁判所での証言によると、行員は送金処理をしている途中で一瞬睡魔に襲われて、キーボードで数字の2を連打。本来の金額の「62.40」ユーロと入力すべきところを「222,222,222.22」と入力し、2億2200万ユーロ(約284億円)の送金処理をしてしまった。
この間違いは行内の定期的なシステムチェックで見つかって修正されたが、その前に決済処理をチェックした別の行員(48)は誤りに気付かないまま承認していたという。
誤送金を見落とした行員は2012年4月2日、1.4秒足らずで603件の決済を、1.5~3秒で105件の決済を、3秒あまりで104件の決済をチェックしていたとされる。
この行員は責任を問われて解雇されたが、フランクフルトの裁判所に訴えを起こした。裁判所は行員の訴えを認めて解雇は無効と判断。過ちは深刻だったとしながらも、銀行側は解雇ではなく訓告処分とすべきだったと指摘した。