海へ戻りたがらないウミガメ、終のすみか決まる 米
(CNN) 米ジョージア州の保護施設で飼育されていたウミガメが、何度海に放しても戻って来てしまうという繰り返しの末、フロリダ州オーランドのシーワールドに引き取られることになった。
アカウミガメのメス「ケイトン」は、2009年にひどく衰弱した状態で見つかり、ジョージア州ジェキル島にあるウミガメセンターに保護された。
数カ月後には十分回復したと判断して野生に戻そうとしたが、この時は海岸にじっとしたまま海へ出て行こうとしなかったという。
仕方なく職員がセンターに連れ帰り、1カ月後に再び挑戦。しかしケイトンはしばらく浅瀬で行ったり来たりを繰り返した後、砂州にはまって動けなくなった。
昨年10月に行った3度目の試みはうまくいくかに思えた。船で沖へ連れて行かれて海に放たれたケイトンは、そのまま泳ぎ去って波の向こうに姿を消した。ところが1週間後、ジェキル島に戻って来て海岸に漂着しているのが見つかった。
このため同センターは、ケイトンを野生に戻すことは不可能だと判断。飼育環境で快適に暮らせるようにと受け入れ先の施設を探していた。
シーワールドでは新設のウミガメ展示館がケイトンの終(つい)の住み家になる。保護センターでも人気者だったケイトンは、新しい環境でもウミガメ親善大使として入場者の心をとらえてくれるはずと関係者は期待を寄せている。