小惑星に宇宙飛行士を、2020年代の実現目指す NASA
(CNN) 米航空宇宙局(NASA)は14日までに、小惑星に宇宙飛行士を送り込むことを目指し、テキサス州ヒューストンのジョンソン宇宙センターで訓練や技術開発を進めていることを明らかにした。2020年代の実現を目標としている。
計画では太陽の周回軌道上にある小型小惑星をロボット宇宙船でつかまえて月周回軌道に戻したうえで、宇宙船を着陸させて宇宙飛行士を送り込み、試料を収集する。こうした試料は太陽系の形成について解明する手がかりになると期待される。
ジョンソン宇宙センターではスタン・ラブ、スティーブ・ボーウェンの両宇宙飛行士が深さ12メートルのプールに潜り、小惑星への着陸を想定したシミュレーションを実施。プールの中で宇宙船「オライオン」の実物大模型から出て、小惑星の模型に着陸する訓練を行っている。
両宇宙飛行士は合せて62時間以上の船外活動経験を持つ。水中では無重力のような状態が形成されることから、宇宙歩行の訓練に適しているという。
さらにエンジニアと共同で、空気圧ハンマーなどの器具や小惑星用の宇宙服の開発も進めている。
NASAは既に、着陸対象とする小惑星を選定済み。この計画にはNASAのこれまでの技術が活用できるとともに、2030年代に火星に人類を送り込む計画にも役立つと説明している。