「無名の兵士」も「女王」も 街角の像が語り出す 英
ロンドン(CNN) 何世紀も前からだれにも気づかれず、そっと立ち続けていた像が、声を出して語り始める――。英ロンドンとマンチェスターの街角で、新たなプロジェクトが始まった。
プロジェクトの名は、「語る像」を意味する「Talking Statues」。ロンドンでさまざまな参加型イベントを企画している非営利団体「シング・ロンドン」が考案した。両市内に設置されている計35の像に、スマートフォンを通して声が聞ける装置を仕掛けた。
像の近くのタグにスマートフォンをかざしたり、ウェブサイトのアドレスを打ち込んだりすると、その人物の声で電話がかかってくる。人物を演じているのはプロの俳優やコメディアンだ。
シング・ロンドンのクリエイティブ・ディレクター、コレット・ヒラー氏は「通り過ぎる人々にスマートフォンから目を上げ、世界を見回してほしい」と話す。
ロンドンのブラックフライアーズ橋に近い交差点には、ビクトリア女王の像がある。女王の声を担当するのは女優のプルネラ・スケールズさんだ。「私に構わず、子孫たちをググるがよい」と語り掛けてくる。