犬を捨てた車、必死に追いかける犬 愛護団体が捜索呼びかけ
(CNN) 米ルイジアナ州のガソリンスタンドでトラックから捨てられた1匹の犬が、必死になってそのトラックを追いかける姿が目撃され、同情を集めている。地元の愛護団体は250ドル(約3万円)の賞金をかけて飼い主の行方を追うとともに、現場周辺で犬の捜索に乗り出した。
捨てられた犬の情報は、一部始終を目撃した女性が地元の愛護団体ヒューメーン・ソサエティを通じて16日に発表した。それによると、トラックには2人の男性が乗っていて、1人が「しっしっ、あっちへ行け」と犬を追い払い、後部にいたもう1人の男性が荷台の扉を閉めた。
犬は戸惑った様子で飛び付いて荷台に前足をかけたが、トラックはそのまま発進。取り残された犬はトラックを追って走り始めたという。
捨てられたのは黒いジャーマンシェパードとラブラドルの雑種犬。目撃者の女性は自分の車に乗ってトラックと犬を追跡したが、やがて見失った。
犬はトラックが2車線を横切ってもまだ追い続けていたといい、女性は「ひどく心が痛んだ。犬に対してこんなことをする人がいるなんて」と衝撃を受けている。
女性が携帯電話のカメラで撮影したトラックと犬の写真はフェイスブックに公開され、瞬く間に広まった。
ヒューメーン・ソサエティは賞金をかけて飼い主の逮捕と犬の保護につながる情報の提供を募っている。また、犬が目撃された現場の周辺でボランティアに捜索を呼びかけた。
同団体の代表は、「捨てられたペットが生き延びられる確率はゼロに近い。(犬を置き去りにして捨てる行為は)あまりに卑劣であり、犯罪として罰せられる」と話している。