世界で最後の1頭 オスのキタシロサイを24時間警備
スーダンは42歳でサイとしては高齢になる。メスの「ファトゥ」はまだ若い15歳、「ナジン」は25歳。スーダンの年齢では自然な繁殖はできない可能性もある。
そこで種を存続させるため、遺伝的に種が異なるミナミシロサイとの交配や体外受精など、あらゆる手段が検討されている。「このままではあと10年かそこらでこの動物は絶滅してしまう。しかし人工的な繁殖の手段を使えば復活させられるかもしれない」と専門家は希望をつなぐ。
同保護区は2009年にオス2頭とメス2頭をチェコの動物園から引き取ったが、昨年、オスの「スニ」が死に、米サンディエゴの動物園で飼育されていたもう1頭のオス「アンガリフ」も死んだ。
野生のキタシロサイは確認されておらず、世界に残った個体はケニアの3頭と、米サンディエゴとチェコの動物園の各1頭のみ。しかしこの5頭の中でオスはスーダンしかいない。